土湯峠旧道の自転車越え [自転車]
土湯峠を、ここ仙台の南、名取市から自走して無事に越えることが出来た。Garmin Connectの走行ログ(源氏名 hitoshie)にも書いたが、積年の三回目のトライでようやくと達成することが出来た。昨日、2015年6月20日の土曜日の事だ。
一回目は、多分自分がまだ24歳か25歳の時で30年近くも前だが、土湯峠のほんの登り口でバテて退却となった。それこそ倒れ込むように路肩に仰向けに寝転がって休まねばならない程であり、今で言うハンガーノック状態だったと思う。工事中の黄色いヘルメット被ったオジサンに「あんた、大丈夫かい?」と問われたことを良く覚えている。ところで、この30年近く前と今の土湯峠周辺は道路事情が大きく変わっているが、このオジサンが関わっていた工事も恐らく新しい道路にまつわるものだったのだろう。
この当時の自分はケルビムのハーフカスタムのロードに乗っていた。仙台市内の老舗?の自転車のY屋さんで購入したものだが、高校生当時に友人とこのお店に通っていた時には買いたくても買えなかったロード自転車を、会社勤めを始め、お金に少し余裕が出来てきて購入したものだ。当時のサイクルスポーツの広告ページで見つけ、値段も手頃だと思って買った。しかし、乗っていたとは言ったものの、ロードバイクを所有したいという主に物欲としてであり、体も何も出来ていなかった。トレーニングみたいな事も殆んどやらず時々乗るだけ。そんな状態で自宅から自走して土湯峠越えようとは今となっては笑止千万、若気の至りだ。
二回目の前回は2年前の7月。この時は、ツアラーにしたてた20年選手のTREK 7000 MTBでキャンプツーリングと思い、そうであれば是非とも若い時に果たせなかった土湯峠を越え、猪苗代湖、米沢の2泊3日のツーリングと企画して挑戦したが、キャンプ道具積んだ車重に対してタイヤが不適切で度重なるパンク、会津に下りたら戻ってこれなくなると判断して途中棄権した。
↓ 詳しくは 「ライド: ツーリング断念。転じてナイトライド番外編となる。」
でも、何とか今回走破した今となっては分かるが、パンクがなくともこの時に峠越えは出来なかっただろうと思う。自転車が重すぎた。それに大体、道が分からず自転車通行禁止の新しい自動車道に迷い込んだりしていたのだから。
↓こちらがルート
土湯峠登り始めるまでは体力温存、そのことを念頭に置きながらほぼフラットな道を進んでいった。白石の県境を少し登り、国見を下り始めて、いよいよGarmin Edge 500に仕入れたコース機能をナビとして使い始めた。
↓準備編はこちら
http://blog.livedoor.jp/morou/archives/51820401.html
↓実践活用編はこちら
http://tatsup.cocolog-nifty.com/carshare_bike/2012/10/garmin-edge50-2.html
(ブログ作成者の方、ありがとうございます)
↓飯坂温泉駅。
↓さすがフルーツライン、サクランボの季節でいたる所にある果樹園が営業していたが、この写真はその果樹園が集まる賑やかな付近を過ぎて、最初の栄養補給と思って冷たいコーラを飲みながら、バナナバー?を食べたところ。陽当りの良すぎる自販機の前の石に腰掛けてコーラを飲んでいたら、このキノコ農園で作業している人に「こっちの日陰で休んだら?」と声掛けられた。
土湯峠、実は旧道の峠そのものよりも、とっつきの直登が意外ときついと思う。本番の峠の前に、ここで結構、脚と体力を使ってしまうのだ。
↓直登を過ぎて、いよいよ旧道の峠に入る入口。旧道を示す標識の類は殆どないので普通はこの入口は分からないと思う。旧道を使わせないような、行政かどこかの何か意図的なものを感じる。
↓旧道を少し登ったところにある沼。蓮の花?が綺麗に咲いていた。
しかし、この旧道は素晴らしいと思う。分かりづらい入り口が功を奏してか、車両の通行が極端に少ないのだ。今回みたいに曇りで雨の時は多少、というか、かなり薄気味悪い雰囲気もあるが、静かな道を、鳥の鳴き声や自然の息吹を感じながら、少しづつ、少しづつ、峠を登っていく醍醐味は自転車ならではだろうな。
↓かなり雨が降ってきた時の写真。完全に山の天気、そんな雨だった。
↓Garminのナビ機能の高低差プロファイルで、ピークはまだか、ピークはまだか、と登り続け、やっと到着した野地温泉ホテル。
この野地温泉ホテルまでは、登りライドの発熱もあり雨合羽を着ることはなかったが、さすがに段々と体も冷えてきて、とうとうここで雨合羽を着込んだ。
↓その野地温泉ホテルから峠の頂上はすぐ近く。磐梯吾妻スカイラインとの分岐点にもなっている。晴れている時はこの磐梯吾妻スカイラインで福島側に戻るルートも、きっと、とてもとても素晴らしい山岳路だと思う。
この頂上から後は淡々と下るのみ。下り始めた時に雨はすでに上がっていたが路面が完全に濡れていたので、慎重にトロトロと下っていった。また、頂上手前で着込んだ雨合羽は脱ぐことが出来なかった。下りでますます冷え込んできたからだ。しかし冬と違いレーパンの脚まで冷えることはなかったので助かった。
つづら折りを暫く下り予定していた秋元湖方面へ道を曲がり進んだが、また出てきた坂を登り始めてすぐに断念。脚が残っていなかった。いや「今日はもうこれで良いかな…」という気持ち的な切り上げという感じだった。まぁ~、時間的に帰りが遅くなってしまうということもあったが。
猪苗代湖に向けて後は淡々と下るだけ。途中お腹が空いてきて持参した最後のパワーバーを走りながら食べたが、それでも足らず、やっと出てきたセブン-イレブンでカップラーメンBIGとパンを買い、田んぼ脇に腰を降ろして食べた。
↓田んぼ脇でお食事。
↓猪苗代湖近くまで下り、せっかくと思い、一応湖畔まで足を伸ばした。
↓猪苗代湖のJR駅。
駅にはそれなりに観光客らしい人達が少なからずいてびっくり。今まで輪行利用した新田駅(伊豆沼)、気仙沼駅、余目駅、北山形駅、かみのやま温泉駅などと比べれば、やはり猪苗代湖や磐梯山近辺は観光地ということなのか。東京方面に近いということもあろうか。
駅舎脇で輪行袋に自転車を収納し、さて顔を洗おうと正面に回ると同じくローディーの輪行青年がいた。話しを聞くと郡山市内からとのこと。こちらは宮城の仙台から土湯を越えて来たと話すと少しびっくりしていた。
窓口で切符を買い(郡山経由南仙台駅までの在来線で2,600円程度)、さてさて、とKIOSK NEWSで冷えた500mlビールを買って一人で祝杯。実はこれがこの輪行ツーリングのモチベーションでもあるんだよな。
そうしていると外ではザーザーと本格的な大雨で雷まで落ち始める荒れた天気。輪行青年と「滑り込みセーフだったねぇ~」と苦笑い。
↓郡山から北上始めると沿線方々に撮り鉄の姿が沢山見え始め、何だろうと思っていると、本宮駅でD51が止まっていた。カッコ良かったなぁ~。
今は水曜日6月24日の午前8時少し前。今日はお仕事を休んで眼科の検診。2年前に右目の白内障手術を受け右目はシリコンレンズ入り眼球の若干サイボーグ人間化しているが、右目がやはり夜間など見えづらい。1ヶ月前に久しぶりに掛かり付けの先生に見てもらい水晶体内に若干の濁りありとのこと。薬を飲み続けて少し緩和した感じはするが、さてどうだろう。
このブログ記事はライド帰還翌日の日曜日に書き始めたが、暇見つけて書いていたらとりとめなくダラダラとなってしまった。
いずれ、積年の心残りだった土湯峠をやっと越えられたという個人的な感慨はそれなりにあり、その嬉しさもあってこの記事を作った。
今年の次のイベント、なんだろうなぁ~。秋にはオートバイ仲間と下北半島の大間まで行くが、ハイブリッドツーリングイベントとして自分は青森駅まで輪行、そこから大間までライドするつもりだ。でも、その前に何かイベント的な何かをしたいが、さてさて。
2015年6月24日 午前8時 自宅の居間にて、庭の巣箱のシジュウカラのヒナの鳴き声と、餌を頻繁に運んでくる親鳥たちの姿を楽しみながら。
時々に見に来ています。なるほどよくわかりました。確か吾妻山も噴火警戒レベル2?くらいですよね。有毒ガスがでるとか。ともかく、高低差が大きそうなルートなんですね。あとは山の天気ですか?またの輪行記事を楽しみにしています。
by bluerider54 (2015-06-24 21:08)