2日目 大間崎ー青森市内の前編 (下北半島ロード自転車輪行旅行記) [自転車]
10月11日の日曜日、下北半島ロード自転車輪行旅行の2日目だ。自分は移動・前泊の金曜日10月9日があるので実際は3日目になるけど。
前の晩、美味しい海鮮系の夕食を民宿「海峡荘」でご馳走になり、そのご馳走前から始まった宴の酒の余韻を感じながら (しかし酒が翌朝に残るほどのものでなかったことは述べておこう)、男達のイビキが盛大にまだ聞える早朝、自分はやはりいつもの時間程度に目が覚めてしまうのだった。多分、5時前だったろうか。まずは天候のチェックと思い、宿のツッカケを履いて未明の外へと出ていった。
天気予報では大雨にはなりそうにないものの曇り時々雨という予報。当初の予定である脇野沢村からフェリーで蟹田、そして青森へのコースは昨日からとっくに諦らめていて、今日はここ大間崎からマサカリの歯の部分を少し南に下りて佐井という町から山道に入って、ゆっくりでも良いから山道を薬研、そして恐山経由でむつ、輪行で青森駅への移動とほぼ決めていた。しかし、まだ天気に一縷の望みは持っていたのである。
↓10月11日(日)の大間崎から東の日の出方面を望む。
↓まだ暗い漁港。しかも日曜だというのにもうお仕事を始めている人がいた。会社勤めと違い漁業も農業も朝は早いのだ。
↓男5人が酒を飲んで寝るとイビキはとてもすごいものになる…ったのだろう。あわびの間の隣室の方々、申し訳ありませんでした。
7時からの朝ごはんはバイク組と一緒に皆で食べたものの、チャリの自分は余裕持って行動するため早めの7時半少し過ぎには皆に一時の別れを告げてから出発した。
↓海沿いを南下し漁港方面を通って行くとマグロ解体ショーの小屋があった。日曜日だから実演するのだろう、すでに準備が始まっていた。自分はマグロにはお目にかかれなかったけど。
↓フェリー埠頭。見ると大間崎から函館の航路である。良いなぁ~、使いたいなぁ~、と後ろ髪引かれながら先を急ぐ。
↓その近くで工事中の物体。多分、風力発電だと思うのだけど。
↓漁港近くのマグロ直売所。「一匹買って送ってね」とお仕事で世話になっている人に頼まれていたけど、まだ開店前だった。残念。(っつぅ~か買えるわけないし…)
↓今度は国道338号線となるが、大間町を出ると少し内陸を通る。これはその道筋で見つけた事務機器の営業所と思われる事務所。さすが大間だ!!
↓大間崎も風の通り道、風量発電が何基も立っている。
↓佐井村は林業が盛んなようだが、民家の殆んどが潤沢な焚き木を貯えていた。
↓カモシカが民家の軒先に普通に佇んでいた。近くでは住民の方が普通に農作業をしていた。
ちなみに、野生動物の目撃はこのカモシカと脇野沢への峠の登りで遭遇した猿の群れのみ。熊の糞と思われるものは道路に散見。こわごわながらも熊を見かけることは出来ぬものかと期待したが残念(幸い?)ながら叶わなかった。
↓集落のある場所には大体は山から川も流れている。
上のような風景や、見事な海岸線の景観などを見ると、綺麗だなぁ~、凄いなぁ~と素直に思う。その反面、物見遊山で訪れているよそ者の自分がこの地に住む人々の生活の厳しさを考えもせずに安直にそう思うことに抵抗も感じる。でも、旅行とは基本的にそのようなものだろう。人で溢れかえり自然の少ない都会の人々も、自分のように中間地方都市に住む人々も、そして、このように云わば最果ての地に住む人々も、住めば都なのだろう、と自分は思いながら旅を続けるのだった。
ところで、本来の変更された今日の予定では、ここ佐井村から内陸の薬研温泉への山道に入るはずだったが、天気が崩れる様子はなく、逆に少し晴れものぞき始めた。そのために急遽また変更、脇野沢村から津軽海峡を眺めながら、むつ、あるいは手前の大湊から輪行をして青森駅に向かおうと決めていた。下北半島に折角来たので、やはり一周をしてみたいではないか。
因みに、この晩にバイク組と青森市役所隣の宿で合流して話しを聞くと、この佐井村から薬研温泉へのルートは一部ダートもあるという。彼らはそのためにルート変更をしていた。自分もグラベルキングを履いているとは言え、疲れた体でダートの山道を走るのはかなりしんどかっただろう。この判断は幸いであった。
大間から海岸沿いにアップダウンが始まっていたが佐井村の役場などがある中心の集落を過ぎるとこのアップダウンがきつくなってきた。しかし、海岸線の素晴らしい景観を味わいながらのアップダウンである。悪くは無かった、この辺までは…
↓そびえ立つ巨岩の脇の願掛け公園というところ。今、写真整理しながらズームアップしたら、鍵掛け願掛けとあり、沢山の鍵が掛けられている様子だ。
↓巨岩。
↓アップダウンが続くが景観がとにかく素晴らしい。
↓仏ヶ浦への最初の峠道。
↓仏ヶ浦を上から。
さてさて、アップダウン。
事前のYahooルートラボでのルート検討で海岸近くにも関わらず結構なものであることは事前に理解していたが、もともと貧脚ライダーの自分であり、さらにはフラット系とは言え前日に150kmライドを終えたばかりの身にとって、この日のライドは非常に応えた。特に福浦、仏ヶ浦を過ぎてからの峠道だ。そして、特に特に、かわうち湖・むつ方面への道と別れて脇野沢村へと向かう道。近辺は牧場があって放牧された牛など眺められて長閑な感じなのだが、ここからが長かった…
↓牛さんを眺めて、長閑だなぁ~、峠ももう少しだろうなぁ~と思ったが、大間違い。
↓出てくる、出てくる、上り坂の標識。何回も、何回も、何回も…
↓やっと辿り着いた峠の展望所、らしきところ。でも、もう自分は疑心暗鬼になっていた。
↓これも写真整理していて気付いたが、この展望所の名前が何と「流汗台」!!全くその通りでありました。
あまりにも長い登坂路(そう思えた)に半分おかしくなっていた自分は、すれ違う車がとても少ないのを良い事に「ギブ・ミー・下り坂、ギブ・ミー・下り坂」と唱えながら走ったのであります。当然、チャリダーすれ違いは全く無し。
いずれ、上の展望所からはようやくと長い長い下り坂で、辿り着いたのが脇野沢村だったのであります。
↓坂を降りきって大休止した道の駅?
先に述べたように、変更された予定(山越えむつ市から輪行)をさらに変更(下北半島一周むつ市から輪行)と決めた時点、それは佐井村の手前であったが、もし午前中10時50分だかの脇野沢村から蟹田へのフェリーに間に合えば、それで蟹田に渡ろう、そうすれば自転車を畳んで、また組み立てる手間は要らない、などと考えていたが、とんでも無かった。間に合うはずなどないのである、このアップダウンと自分の疲れきった貧脚では。ここ脇野沢村に下りた時点でもうすでにお昼をゆうに過ぎてしまっていた訳だから。こんな事を考えた自分をとても恥ずかしく思いましたね。
そして、また、ここ脇野沢村にようやくと到達した自分は、もう精も根も尽き果てて、ゆっくりと休んで午後3時半のフェリーに乗って蟹田に渡るというまたまたの予定変更をする訳だ。まぁ~、結局は当初の予定に戻る訳だが、バイク組と早めに青森市内で合流して青森駅近くのワ・ラッセ見学をするという約束を反故にしてしまう事に決めたのだった。
この後のフェリー行などはまた次の記事で。
ところで、このブログ記事を書いている本日10月18日は日曜日だが、昨日は所用などで出来なかったライドをした。
二つの事がありまして、一つはヘッドのガタツキが調整して治った事。この大間崎から脇野沢村へのルートの下りでフロントブレーキを掛ける度にガタガタとヘッドがガタつくようになり、今日ライド出来るので昨日の晩に調整したが、見事に治った、という良い話。
もう一つは、脚のガタツキ、と言うか脚の疲れが全く取れていないという事が分かった事。年間5,000kmの距離稼ぎのために今日は定番の山コース(那智が丘 - 青根 - 秋保)に付け加えて二口の方まで足を伸ばそうと思っていたのであるが、定番の山コースは走れたものの、二口までの脚は全く残っていなかったという情けない話し。
疲れた状態でブログ記事書いたのでさらに疲れた。
以上、
なかなかいいお写真です。男5人の雑魚寝?とは失礼かもしれませんが、笑ってしまいましたが、カモシカも随分と近い位置ですね。楽しい旅行記で、読んでいるこちらも擬似旅行気分でした。マメな写真撮りに敬服。私はどうもあんまり写真を撮らず、記憶に留めておくとかいって、全ては忘却の彼方で少し考え方を改めようと思っています。
by bluerider54 (2015-10-19 12:42)
bluerider54-san, コメントありがとうございます。重いデジイチ(デジテル一眼)を小型のですが持って行っているので出来るだけ活用しようと激写しています。でも後であまり見ないですけどね(笑)
by Gecko_sings_at_night (2015-10-20 19:53)